エルメス社のバッグや財布は最初から最後まで1人の職人が製造しているこだわりの製品です。
そのため、1つ1つのバッグに製造された年代や職人がわかる「製造刻印」が打刻されています。
製造刻印
①が職人やアトリエの表記
②が製造年の表記(刻印と製造年一覧参照)
①と②の並び順や配置は製品によっては異なります。
確認されている一番古い製造年刻印は1964年。囲みなしの「T」からの始まりました。
さらに製造刻印は、1年ごとにアルファベットが変わり、年によって四角や丸などの記号が足されています。
・1970年まではアルファベット順で他の記号はなし
・1971年からは丸の中にアルファベット
・1997年からは四角の中にアルファベット
・2015年からはまたアルファベットのみとなっています。
製品によって刻印されている場所も様々ですが、ベルト裏や内側の縫い目付近などの少し見付けづらい場所にある場合が多いです。
わかりやすいものだとブランド名の刻印されたタグの裏側に刻印されている場合もあります。
クロコダイル・ポロサスには「Λ」の刻印。
体調1メートル程度の小型ワニの、さらに腹部の極上の部位を使用した素材。
エルメスの革の中でも最高級品の部類。
クロコダイル・ニロティカスには「●●」の刻印。
ナイル川を意味する「ニロティカス」。ポロサスと比べると大型のワニで、質感は少しマットなのが特徴の最高級品。
アリゲーターには「□」の刻印。
北アメリカに生息するアリゲーター。
クロコダイルよりも斑が大きいのが特徴です。
エルメスの革の中でも希少品の部類。
リザードには「-」の刻印。
東南アジアの希少なトカゲ革を使用しており美しく並んだ細かく繊細な斑と、艶やかな光沢が魅力的です。
「流星」が刻まれた通称「スターマーク」とも呼ばれるこの刻印は、エルメス関係者のために作られた特別な製品や一級の職人が制作した証に刻印されます。
エルメスの顧客の中でも一部の人のみが可能の「フルカスタマズオーダー」。
そしてフルカスタマズオーダー品には、その証として「馬の蹄」が刻印されます。
セールで販売された製品「S」。
マークの位置もアイテムによって様々でペンで記されている場合もあります。